Spyderco
書籍を整理していたら、20年程前の手紙というか礼状のメモみたいなのが出てきた。
(今更、何で私信をブログに公開するのか、1か月ぐらい考えたが・・・)
暫く、頭の中の記憶を辿ってみた。
差出人の名前にはおぼえがなかった。
しかし、紙面の内容から思い出せたことがあった。
私は2年ぐらいの放浪生活から帰国し、
心斎橋のアウトドアショップでアルバイトをしていた時だ。
そこは、高校生ぐらいから購入していたアウトドア雑誌の広告に、
アルバイトの募集を見つけて行ったところだ。
メーカーとかではなく、ほんとに小さなアウトドアショップだった。
本格的な登山用具等ではなく、アウトドア用品のグッズとかファッション、
当時まだ、エディバウアーやL.L.BEAN等の専門店、
大型アウトドア用品店が無い頃から、
EddieBauer,L.L.Bean,Patagonia,SERRADESIGNS,Foxfire,TheNothface,Colombia,
Gregory,Danner,Colman,LODGEなどを海外から輸入していた、
今でいう、「セレクトショップ」みたいなところだった。
その中に、ナイフとかも扱っていたのだろう。
アウトドア雑誌のおかげで、それらのメーカーとかは知っていたが、
ナイフとかの知識はなく、店に置いてあるナイフのパンフレットを、
あるBARのカウンターで見ていたことがあって、
常連客からは時々興味がられ、その中でも、チョットユニークな形状のこのナイフに、
注目が集まったので、数人の客(多分、10人にも満たないと思う)に、
売ってあげたのだと思う。
そのうちの一人だと思うが、この手紙をくれた本人には会ったことがなかった。
それで、
マキちゃんとのカウンター越しの会話で、
思い出したフレーズがある。
私は注文があったので、
店に持って行き、いつものように会話しながら、
「ところで、この子どんなこ?」
「ワシャ、ワシャした子」
という返事。
(まぁ、大阪人にありがちな、日常の会話を擬音で表現することが多いが、このマキちゃんも擬音の多い子だった。まぁ、だいたい舞踊で表現する人なので、言語はちゃんとしてなくていいのかも知れない。しかし、外大卒だから、英語には堪能だ。)
この「ワシャ、ワシャした子」を想像しながら、
ロックグラスのウィスキーを何杯も飲み干せた。
どんな人?
アウトドア好き?
ナイフフェチ?
多分、デザイン関係の学生と聞いたが、
それにしては、スパイダルコのナイフのイラストは、なんだかわからない。
(最後のアヒル?もよくわからんなぁ。でも、オモシロイ、アイコンだ。
今だったら、LINEスタンプとかで送りつけてくるんだろうか?)
それと、この文章と字体が笑わせる。
「ナラシせな。あかんなァー」って・・・
まぁ、
20年も経ち、
いろいろ空想していると、
この子も、結婚し、子供も持ち、
今頃はアウトドアに興じているのかな。
お花見に持って行ってるのかな?
マキちゃんに聞けば、知ってるだろうが、
「何をいまさら聞いてくるねん!」
とお叱りがありそうだから、やめとこ。
それよりも、
また、
ウイスキーグラスの中がカラだ。